秋の保育参観(きくぐみ)

きくぐみさんの保育参観は「影絵シアター」です。影絵を使ったミュージカルをグループに分かれて発表しました。お客さんはみんなのお母さんたちです。みんながよく知っている歌、「犬のおまわりさん」「かわいいかくれんぼ」「グーチョキパーで何作ろう」「かえるのうた」「こぶたぬきつねこ」「やまのワルツ」「山の音楽家」の7曲を影絵と歌で発表しました。

今回は、自分の手の影で様々な動物たちを表現しました。動物の特徴をつかんで表現すること、みんなの前で発表することどちらも初体験のきくぐみさん。どんな影絵シアターをみせてくれたでしょうか。

発表前に、どんな曲を演じるのかご挨拶とともにお客さんにお伝えします。みんなどこか緊張気味でしたが、お話する時は姿勢良く、しっかりとお客さんのお顔をを見ていて、ご挨拶は大きな声で丁寧にしていて、小学生のお兄さん、お姉さんのようです。

影絵の手振りをもう一度確認。お客さんにもどんな手の動きをしているのか、シアターから出て見せました。お客さん側にいた子も違うグループのお友だちの影絵をやってみます。「この指はどうするのー?」「ここはどうなってるの?」お互いに手の形を見ながらやってみます。「できたッ!こうするんでしょ?」「ぼく、すごく速く作れるよ。」できるようになるとお隣さんと見せ合いっこをしていました。

シアターで演じる時には、みんな真剣。ライトのどちら側で演じると影が映りやすいのかをグループで確認し合いながら演じます。演じるのに一生懸命になりすぎて影が上手くシアターに映らなくなってしまった子がいると「もっとこっちこっち。下の方で動かすんだよ。」と声を掛け合う姿も見られました。

シアター上映中は演じる方も、見ている方もお互いに声をかけあったり、歌を一緒にうたって協力したりと、みんなで影絵シアターを盛り上げようとする様子がたくさん見られました。また、覚えた影絵の手の動きは、「これ何かわかる?」「せんせい、わにの作り方教えてあげようか?」などと、今も子どもたちのあそびの中で親しまれ、楽しまれています。

きくぐみさんは、「ごっこあそび」というテーマの中で、影絵で表現する動物たちになりきってあそぶ体験だけでなく、お友だちと一緒にひとつのものを創造し、発表するという「プレゼンテーション」活動の疑似体験にも触れることができました。5、6歳児になると「ごっこあそび」「まねっこ」の中でもお友だちとの間でルールや役割を決めたりなどして、協力し合ったりできるようになります。その中でお友だちと価値観や達成感を共有したりして、伝え合いやルールなどの大切さを感じ、「社会の中での自分」を実感する礎を作っていくのかもしれませんね。                                 植田